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イワモト ヴァイオリン教室のブログへようこそ。
イワモト ヴァイオリン教室では
「正しい音程」 (正確な音程)
「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
基礎的な演奏技術を大切に指導し
一音いちおん丁寧に
各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。
かつて
ローラ・ボベスコがクルト・ヴェスの指揮でブラームスの協奏曲を演奏した際に
(ちなみに、あまり詳細には検索していませんが、ネット上には、別の指揮者との
別の演奏会の記録しか見当たりません)
私はある箇所で衝撃を受け、驚きのあまり終演後に楽屋を訪ねてその奏法について
話を伺ったことがありました。
当時
私などは、まるで少女というよりも少年のような身のこなしに驚いていたものの、
既に還暦を過ぎてなお“絶世の美女”などと評されることもあった奏者なだけに
当初は熱心なファンがサインをもらいに来たのか?と誤解されていました。
既述の箇所の奏法についての質問と知ると表情が一変し、単にその説明だけでなく
自身の楽器を私に弾かせながら実際に弾けるようにとレッスンを始めてくださった
ことに私は感激したものでした。
(もっとも、さすがに終演後ということもあり、マネージャーらしき人には疎まれて
しまいましたが(笑))
その「ある箇所」とは、第一楽章のこの部分なのですが
トリルの連続として弾かれるこの部分を、結果としてはトリルに聞こえるものの
通常のトリルではないやり方で弾いていて、その差異に気づいた聴衆は他に居なか
ったようでしたが、既述のように私は衝撃を受け、またボベスコさんもそれに気づ
いた私に熱心に伝えてくださったのです。
という話を後年
あるブラームスの作品が演奏される演奏会場で
三郎先生(私達門弟は、鷲見三郎先生のことを、今でも尊敬を込めてこうお呼び
します)は既に亡くなられていらしたので
四郎先生(私達門弟は、鷲見四郎先生のことを、今でも尊敬を込めてこうお呼び
します)にお伺いしてみたところ
「ああ、それ、ヨアヒムがアウアー先生に、そう弾くと説明していたという話を
シフェルブラット先生から聞いたことがある」と“サラッ”と仰っていました。
がしかし
四郎先生のその一言は何気なく語られているようでも、ブラームスがヴァイオリン
協奏曲を作曲する際に助言し初演もしたヨアヒム自身がそのように弾くと言っていた
という話を伝えている点で、とても貴重な発言であるとともに
ヨアヒム
https://ja.wikipediおa.org/wiki/ヨーゼフ・ヨアヒム
↓
アウアー
https://ja.wikipedia.org/wiki/レオポルト・アウアー
↓
シフェルブラッド
https://ja.wikipedia.org/wiki/ニコライ・シフェルブラット
↓
鷲見四郎
https://ja.wikipedia.org/wiki/鷲見四郎
という
ヴァイオリンの系譜の歴史を物語る発言としても、今でも忘れることは出来ません。
とはいえ
既述の演奏があった当時は、日本ではインターネットというものが一般にまだ
普及していない…どころではなく、存在さえしていなかった時代だったので
この記事を書くにあたり、今頃になって
ヴァイオリンの響きを豊かにするパーツ ~その1~』で書いたように
検索のし過ぎでGoogleが使えなくなるほどまでに海外も含めて検索してみても
その奏法に関する記述や動画は見つからず…などという話をしたりすると
なかには「それを後世に伝えるべく出版すべきだ!」などという人が居たり
することに私は笑ってしまいます(笑)
というのは例えば
私のサイトのヴァイオリン関係のお店のページにも記載しているように
実に75年ぶりに再版されたŠevčík(セビシック/セヴィシック/セヴシック/
セブシック)について書かれていますが
http://hantanyannyan.blog58.fc2.com/blog-entry-253.html
それでもクロイツェル教本の学習方法について詳しく書かれている
ŠevčíkのOp.26は今でも再版されていない…にもかかわらず
R.KREUTZER Etudes-Caprices with analytic studies by Ot.Ševčík Op.26
きちんとした弾き方を習ったことのない指導者?などは、何となくそれっぽく弾かせ
てしまうことがある23番について見てみると、正しい符割り(譜割り)で練習する
ように細かく指定され、どのような音形においても決して何となくそれっぽくでなく
キチンと正しいリズムで演奏することが学べるように書かれているだけでなく、
そのように
クロイツェル教本の学習に必須のŠevčíkのOp.26が75年を経てもなお絶版でも学び
伝えられ続けているくらいなのですから、いわんや既述のブラームスのヴァイオリン
協奏曲の第一楽章の、結果としてはトリルに聞こえるものの通常のトリルではない
奏法についても、学び伝えられるべき処では脈々と受け継がれているに違いない…と
思っているからこそ、「それを後世に伝えるべく出版すべきだ!」などという話には
私は笑ってしまうのです(笑)
それより
今日では、上記のようなブラームスのヴァイオリン協奏曲における専門的な奏法
などといった話ではなく、そもそもヴァイオリンという楽器は響きで音程を正確に
というのも
ヴァイオリンにおける正しい音程とは、
『『学問に王道あり』 ヴァイオリンの練習と演奏における「近道」と「正統」』
をはじめとするこのブログの記事で何度も書いているように
「線香花火の音がする音程」であり
『ヴァイオリンの「弦の寿命」と「正しい音程」“線香花火音感”の正体』で書いた
「よく響くポイント」としての[壺]を探し求め続けることだからです。
既述のような「正しい音程」の判断方法も、かつてはヴァイオリンの関係者であれば
誰もが知る当然の判断方法であったにもかかわらず、現在ではそれを知る者が減り、
街中のバイオリンの先生に留まらず、音楽学校の先生も、音楽大学の教授連中でさえ
必ずしも知らないような有様になってしまったのです。
かつて四郎先生が
トホホ(仮名)の「教授連中に“音程(の取り方)を教えなければダメだ”と
力説しているのに誰も耳を貸さず、中にはおせんべいを食べている者もいた(笑)」
という話を
『「弦のトホホ」(仮名)というブランドの有名無実ぶり』のなかで書きましたが
その記事中で書いたように、トホホ(仮名)のみならずG大でも事態は同様です。
その結果
あなたのヴァイオリン演奏が本当には上達しない5つの誤った情報』で書いた
ヴァイオリンにはフレットが無いので、音程を取るのが難しい…といったことが
“常識”としての「共通認識」かもしれませんが、実はそれは音程の取り方を知らない
ために生まれた「思い込み」としての幻想で、響きで音程を確定できるというのが
“事実”で、響きを聴いて総ての音程が確定でき、フレットが無いからこそ正しい
音程が取れる…といったことは、殆どのヴァイオリンの学習者において学べなくなっ
てしまっているのです。
日本ではある理由からバイオリンの音程の取り方は音楽学校では教えないうえ
日本から留学した学生の殆どが正しい音程の取り方を学べない事情もあるからです。
そのため
ブログの記事の『文字の書き方も習わずに文章を綴る?
あなたのヴァイオリンが上達しない決定的な理由』でも書いたように
プロや音大の先生までもがバイオリン本来の音程の取り方については不案内で
歴史的に確立されている音程の取り方を教える教室は殆どありません。
さらに
バイオリンで重音の音程を取る際の[差音]は理屈や必要性が説かれるだけで
それを聴き取る具体的なレッスンをしている教室は全くと言っていいほど
ありません。
加えて
そうしたことから当教室では
趣味で習う一般の方だけでなく、専門家を目指す方や
音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンにおいても
既述のような音程の取り方も含めて、伝統に則り
「正しい音程」 (正確な音程)
一音いちおん丁寧に各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。
むしろ過度な練習や特訓は不要になり
正しいリズムにより躍動感と豊かな表現も得られるとともに
ヴァイオリンを奏でる本当の楽しみのページにも書いたように
今まで弾いていた曲は勿論、今まで弾きたいと思っていた作品の数々も
正しい音程の美しい響きで、無理なく安定して弾けるようになると
掲げています。
それは
「よく響くポイント」としての[壺]を探し求め続ける…ということは
短期間で習得できるものでも、簡単に習得できるものでもないにもかかわらず
「響くポイントを探せばいいんだ」などと思ってしまう人が居たりするのです。
ということで
前者のような人達は恐らくは何事もインターネットのGoogleの検索ボックスに
幾ばくかの単語を放り込み、Enterを押しさえすれば答えが得られると思い込んで
いるに違いなく(けれどもそれは、多くの人が検索するサイトが上位に表示される
結果でしかなく、それが正解である保証はどこにもありません)
そのような人達にはもう何を言っても仕方ないので放置するとしても(笑)
後者のような人達には、事はそう簡単にはいかないということが少しでも伝われば
と思い、この記事の冒頭でこのようなイラストを掲げました。
えっ?
それではどうなるのか?
正解は
まず初めに加熱されるのはフラスコで
その次に加熱されるのが、フラスコの中の水なので
フラスコが加熱されて膨張することで、ガラス管の水位はほんの少しだけ下がり
次に中の水が加熱され膨張することで、ガラス管の水位は順次上昇していく
ということになります。
と書くと
何とも“重箱の隅をつつく”ような話だと思われるかもしれませんが
例えば、5×2は10であって、9でも、11でもダメであるように
「よく響くポイント」としての[壺]を探す」ことでヴァイオリンの正しい音程を
と同時に
もしも、5×2が10と学べば、9でも、11でもダメであるだけでなく
9.9 でも
9.99 でも
9.999 でも
9.9999でも違うとわかり
10.1 でも
10.01 でも
10.001 でも
練習すればするほど
演奏すればするほど
そしてこれこそが
『“音程が悪い” のではなく “音程の取り方を知らない” のでは?』
で書いた
5×2 = 10
5×4 = 22
5×6 = 32
5×8 = 40 のように
それが徐々に
5×2 = 10
5×4 = 20
5×6 = 32
5×8 = 40 のように
“正解の音が増える”と「音程が良くなってきた」として
正しい音程だけが並ぶように復習うことで正しい音程で弾けることを目指す
ということなのです。
それに対して
「よく響くポイント」としての[壺]を探すことでヴァイオリンの正しい音程を
5×2 = 8
5×4 = 22
5×6 = 32
5×8 = 38 のように
“正解とは程遠い状態”を「音程が悪い」と認識し
それが徐々に
5×2 = 9
5×4 = 21
5×6 = 31
5×8 = 39 のように
“正解の数値に近づく”と「音程が良くなってきた」というように兎に角
(牛っぽい馬…というだけで、牛ではないのです)
ですから
ヴァイオリンの場合、音程の取り方としてそのように線香花火の音のする音程を取り
ヴァイオリンに限らず音程がまず存在し、その並びにより特定の調なのか無調かが
決まるので、それが調性音楽であろうが無調音楽であろうが、ヴァイオリンの音程を
取るのにチューナーを使うということは決してあり得ないのです。
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カテゴリ: ヴァイオリン上達の指標