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イワモト ヴァイオリン教室のブログへようこそ。
イワモト ヴァイオリン教室では
専門家を目指す方だけではなく、趣味で習う方にも
「正しい音程」 (正確な音程)
「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
基礎的な演奏技術を大切に指導し
一音いちおん丁寧に
各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。
ヴァイオリンが本当に上手に弾けるようになりたい方は
当教室のバイオリンのレッスンをぜひ受けてみてください。
以前の記事の
あなたがいつまでもヴァイオリンをきちんと弾けない理由』で書いたように
例えば
料理を習う際に、大雑把でいいから取り敢えず作り通し、細部は徐々に…などとし、
しかも味見をして最適な味付けをする方法も学ばずに塩分濃度計を使っていたら、
最初のうちは大雑把で、徐々に細部を…とすると、程度の差や期間の長短こそあれ
大半の期間は大雑把に調理してしまうことで、大雑把に作る癖が付いてしまい、
最初のうちは大雑把で、徐々に細部を…とすると、程度の差や期間の長短こそあれ
大半の期間は大雑把に演奏してしまうことで、大雑把に演奏する癖が付いてしまい、
というのは勿論冗談で(笑)
冒頭既述のように、ヴァイオリンは響きを聴いて音程を確定できることから
音程を取るために、ヴァイオリンの響きが豊かであることは必要ですし
そもそもが演奏上、ヴァイオリンが響きの豊かな状態であることは良好なことなので
私が今回試みた取り組みは、上掲のフライパンの表面です。
では意味不明だと思うので
詳しく説明すると
『皮層選薄 世界初! 弓の操作性を向上させる鱏断(エイダン)』で書いたように
[成功例]として、未だ記事にしていませんが
画期的なテールピースとして取り上げられていた製品の欠点を改良して
革命的なテールピースとなったものや
[失敗例]として、そのテールピースによって弦があまりにもよく振動するために
4弦総てで駒に弦が食い込み、食い込み防止のパーチメント(羊皮紙)を貼っても
僅か数日で駒に弦が食い込み、弦がよく響かないうえに異音までしてしまうので
パーチメントを貼った場合に比べて弦の応答特性が高まり反応は良くなるものの
ガット弦がスチール弦になってしまうような音色でチタン臭い音になること以上に
(これについては、4弦ではなく1弦だけでも、同様の影響が見られました)
私が今回試みた取り組みは、既述の料理つながりでフライパン…ではなく
私が今回試みた取り組みは、フライパンの表面にも施されているテフロン加工が
施されたシートということで、冒頭にフライパンの画像を掲げました。
そして
パーチメントではなくテフロンシートを駒の溝の4弦総てに貼り
パーチメントを貼った時よりも弦が駒の上でよく滑るようにすることで
既述のように弦があまりにもよく振動するために駒に弦が食い込んでしまうことを
防げるのではないかと考えました。
パーチメントではなく貼るテフロンシートの厚み自体で弦の食い込みを防ぐには
相当程度の厚みのあるテフロンシートでないと効果が発揮されないものの
相当程度の厚みのあるテフロンシートを駒に貼ると、弦との間に異物が存在して
相当程度の厚みのあるテフロンシートを駒に貼って弦の食い込みを防ぐのではなく
響きを妨げない程薄いテフロンシートを駒に貼って弦との摩擦を軽減することで
弦への食い込みを防ぐことを目指して、駒の溝の4弦総てに貼りました。
ということで
当初の目的は、テフロンシートを駒に貼って弦の食い込みを防ぐことでしたが
意外なことに、テフロンシートを駒に貼って弦の滑りを良くしたところ
4弦とも駒の上での弦の滑りが良くなったため※、駒の上での弦の振動が増加し、
(ちなみに上掲はあくまでイメージで、実際とは異なります(笑))
※
(既述のように駒の溝の4弦総てにテフロンシートを貼ったため
当初の目的の駒への弦の食い込みの防止とともに、弦と駒の振動も増しましたが、
テフロンシートによって駒の上での弦の滑りが非常に良くなっているので
駒の角度を直す(調弦などで傾いた駒のテールピース側を垂直に戻す)際には
スムーズに動くアジャスターの調弦用のネジを回すほどの力さえ必要ないほどなので
駒の上部を今までと同様の力で動かすと、動き過ぎて駒が転倒する可能性があり
駒の上部が従来より少ない力で動くので、調弦も慎重に行わないと駒が転倒します)
テフロンシートによる駒の上での弦の滑りを良くする目的での一定の厚みを求めつつ
テフロンシートによる駒と弦の間の異物感による響きの悪化を避ける薄さも求めつつ
駒の4弦のそれぞれの溝に貼るテフロンシートの厚さの組み合わせなども検討し、
接着剤も従来のパーチメント用のものや膠ではテフロン加工が弾いてしまい、接着が
困難なので、それについても別の接着剤を検討した結果
(上掲以外にも、さらに薄い製品も試してみましたが、すぐに破れてしまい
上掲以外にも、さらに厚い製品も試してみましたが、音が悪くなりました)
E線は0.25~0.27の太さの範囲のスチール弦
他弦はスチール、ナイロン(新素材弦)、ガット(OlivとEudoxa)などで試した結果
E線での駒の溝には厚み0.08mmのテフロンシート※
他弦での駒の溝には厚み0.05mmのテフロンシート
駒にテフロンシートを貼る際に用いる接着剤はアロンアルフアEXTRA速効多用途※が
最良の選択となりました。
(ちなみに
テフロンは米デュポン社 の登録商標で
ナフロンはニチアス株式会社の登録商標で
ともにPTFEシートという点では同一のもので
今回用いたシートは下記の製品です)
※
(E線での駒の溝には厚み0.08mmのテフロンシートが最良ですが
E線の細さと張力から、0.08mmでは弦が当たる部分が破れ易いので
定期的な交換が必要ですが、楽器の響きが十二分に豊かであれば音色の変化が
少なくて済むことから、0.1mmのテフロンシートも使用可能で破れ難いです)
※
(テフロンシートは非常に滑り易く、瞬間接着剤は短時間で硬化してしまうので、
テフロンシートを通常のパーチメントの形状に切り取ることが難しいだけではなく
瞬間接着剤を瞬時に均一に塗布するために確実に押さえておくことも難しいうえに
一定の分量を瞬時に均一にテフロンシートに塗布しないと接着が困難な反面
最少の分量を瞬時に均一にテフロンシートに塗布しないと響きに影響するため
最適な分量を瞬時に均一に塗布する必要もあります)
なお
楽器の状態によってはテフロンシートによる振動の増大に即応できず、中音域が強い
音がするものの、数日弾き込むと低音と高音の響きも増して自然な音になりますが、
暫く弾き込んでも音が良くないのでテフロンシートを剥がしたいとなった場合には
接着剤が駒の表面に凝固しているのを削り取る必要があるので、既述の取り組みを
行う際は、そうした点に留意いただき、自己責任において試してみてください。
一方で
楽器の状態によってはテフロンシートによる振動の増大に即応でき、なおかつ
弾き込むことで中音域が強い音が数日で陰を潜めるような場合は、E線のみならず
A線、D線、G線の四弦総てで0.1mmのテフロンシートが使用可能で、
響きの増大は極めて大きなものとなります。
(ちなみに
駒 (ブリッジ)にテフロンシートを貼って効果が得られるのであれば
下駒(サドル)や
上駒(ナット)にもテフロンシートを貼ると効果が得られるのではないか?
と考え試してみましたが
下駒にだけ貼ったのでは効果が得られないばかりか、響きが変質するだけですし
下駒に貼らずに緒留め糸との間に挟むだけの場合も、響きが変質するだけですが
駒に貼ったうえで下駒にも貼り、一定の弾き込みを行えば効果的であるものの
上駒については貼り方を工夫してみたり弾き込みを行いましたが、逆効果でした)
ところで
『如実皮膜 日本初! 駒の振動を向上させる異片(イヘン)』という
この記事の題名について
「そもそも“如実皮膜”と書いているのは“虚実皮膜”の間違いでは?」ですとか
「さらには“異片”は「イヘン」と読むのなら“異変”の間違いでは?」といった
声が聞こえて来そうですし、“如実皮膜”や“異変”という言葉はありませんが
『如実皮膜 日本初! 駒の振動性を向上させる異片』で間違いありません。
つまり
“異片”と書いているように、そこでは通常とは異なりテフロンシートを駒に貼り
“如実皮膜”と書いたように、そのように薄い皮膜を貼っただけで如実に
駒の振動性を向上させることができたのですが、
何故、今までこの点について探究がされて来なかったのか?
何故、今までこの膜について探求がされて来なかったのか?という思いから
“日本初!”などと大言壮語してしまっています(笑)
ところが
ネットで検索してみると、数年前にお亡くなりになられたニューヨーク在住の
コントラバス奏者が、コントラバスの駒に対しては同様の試みを実際に行ない
コントラバスの駒に最適なテフロンシートを製品化している情報が有ったため
“世界初!”とはせずに“日本初!”としましたが
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カテゴリ: パーツ