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イワモト ヴァイオリン教室のブログへようこそ。
イワモト ヴァイオリン教室では
「正しい音程」 (正確な音程)
「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
基礎的な演奏技術を大切に指導し
一音いちおん丁寧に
各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。
【注意】
(この記事で記載したパーツについては
これしかないファインチューナーをもたらす驚異のDSE』で書いた
シクサージャパンによるDSE の使用を前提としたものですので
シクサージャパンによるDSE を使用しない場合は結果が異なります)
このブログの
『ヴァイオリンの重音の音階(スケール)練習 ~その1~』でも書いたように
ヴァイオリンの重音において「ふたつの音を正確にとって、ヴァイオリンから正しく
引き出すことができれば」(レオポルト・モーツァルト)聴ける[差音]によって
ヴァイオリンの重音は単音相互の音程が確定されるとともに
ヴァイオリンの単音の音程は「響くポイントの[壺]で取る」ことで確定されます。
ところが
『決定的な誤解!ヴァイオリンの音程は[改善]ではなく[開栓]するもの!』
で書いたように
ヴァイオリンは、その音程を「響くポイントの[壺]で取る」という本来の奏法を
[当然]学び知り奏でる人達によって教えられてきたところ、他の分野と同様、
[当然]とされることは敢えて語られないために、ヴァイオリン愛好者の急増や
教育機関の乱立により、そうした[当然]を伝えてもらえなかった学習者が
粗製濫造されてしまいました。
その結果
ヴァイオリンの音程は、開放弦の共鳴音に留まらない総ての音で響きの凹凸から響く
ポイントの[壺](つぼ ツボ)で正しい音程が取れるという本来の奏法が忘れられ
そうした響きの凹凸を聴くことと無関係な、頭の中の音、歌ってみる、左手の形や
姿勢を直す、ピアノを叩いて音程を取る、などというやり方が蔓延してしまったの
です。
しかしそうではなく
『ヴァイオリンで、誰もが必ず上達する方法を、誰もが必ず見落としている!?』
で書いたように
その音が最も響くところの[壺]を要とするヴァイオリンの本来の奏法においては、
正しい音程は、響くポイントの[壺]を認識し選択する手法を学ぶことであり
綺麗な音 は、響くポイントの[壺]で奏でることで綺麗な音となるのであり
ビブラートも、既述の[壺]を中心に僅かにずらし響きの濃淡から音を遠達させる
ことから、いずれの場合も、その音が最も響くポイントである[壺](つぼ ツボ)
について学ぶという点は必須で同一なものとなるのです。
ヴァイオリンの重音の音程を定める[差音]では、重音として奏でる二音の響きが
ヴァイオリンの単音の音程を定める[壺]の方は、響きの凹凸を探す一音の響きが
より一層豊かであればあるほどその[差音]も[壺]もわかりやすくなるとともに
そのため
運指(フィンガリング)や運弓(ボーイング)の指導と練習に加えて
私のサイトのヴァイオリンを奏でる本当の楽しみのページにも書いたように
楽器の状態だけではなく、弓や各種パーツについても
十二分な配慮と選択を行ったうえで練習するように指導し続けています。
そうしたなか
ヴァイオリンの響きを豊かにするほどに[壺]も[差音]もわかりやすくなるので
ヴァイオリンの響きを豊かにする目的で、常にパーツの探求を続けていたところ
ヴァイオリンのパーツとして従来は存在しなかった
DSE(Duralumin Sound Enhancer)という製品に出会いました。
そしてなにより
DSE を使用することで
DSE に掛けたE線の響きの増加が、他のA線 D線 G線にまで影響し
新作楽器や響きが乏しい楽器の場合、装着直後はE線を中心に硬い音になりますが
しばらく丁寧に弾き込むことにより、豊かな響きが他の弦にも波及し
結果としてヴァイオリン全体の響きを豊かにし、圧倒的な響きを生み出すことは
これしかないファインチューナーをもたらす驚異のDSE』で書いたとおりです。
使い方としては
DSE はジュラルミンでできた柱で
テールピースのE線を掛ける穴に※1
DSE の支柱を上から通し
下からネジを嵌め※2
支柱に弦のループを掛けます。※3
※1
(DSE はループエンド弦専用ですので
E線のスチール弦の場合には、ループエンドの弦を選択してDSE が使えますが
A線もスチール弦の場合には、ボールエンドの弦のみとなりDSE が使えませんが
DSE による響きの変化は大きいため、E線のみの使用で充分効果があります)
※2
(DSE の支柱を下から嵌めるネジは比較的大きいため、このネジが緩むと
DSE を取り付けたE線以外のA線やD線やG線でも音がびりつくことがあり
そうした際には、このネジを締め直すと治まります)
そのままでは中身が出てこないので、付属のニードル入りの開栓キャップを被せて
先端に穴を開けてから使います)
これではDSE の支柱の周りに弦の飾り糸が巻き付いて響きが曇ってしまううえに
さらにはDSE の支柱の周りに弦を巻き付けたために弦がその分手繰り寄せられ
糸巻側でペグの部分の飾り糸がナットに乗り上げて響きがさらに曇ってしまうので、
そのような場合は製作元に問い合わせのうえ、通せない弦とともにDSE を返送し、
支柱の上部を細くしてループが通せるように再加工してもらう必要があります)
左:支柱の上部が太い状態 右:支柱の上部を細くした状態
ただし
DSE は、テールピースのファインチューナー(アジャスター)を
取り付ける穴に装着し、弦を引っ掛けて使用するジュラルミン製の柱であるため
DSE 自体にはファインチューナーとしての機能が無いことから
DSE 装着時のファインチューナーとしては駒~テールピースの間に引っ掛ける
タイプの製品しか選択できなくなります。
Wittner #901
下掲の樹脂製のファインチューナーはネジの材質の違いによる差は僅かにあるものの
どのネジの場合も伸びの良い音がするこちらの製品の
Wittner #908-064 Gold
Wittner #908-014
Wittner #908-044 Black
何れかしか選択できなくなっていました。
ところが
DSE の使用に際しては既述のように
DSE に掛けたE線の響きの増加が、他のA線 D線 G線にまで影響するとともに
新作楽器や響きが乏しい楽器の場合、装着直後はE線を中心に硬い音になるものの
(現在は、HAYATE☆47 Fantasia はジュラルミンロッドのみが販売されています)
このことから
ヴァイオリンにおいて高音域を担当する弦=E線であり
ヴァイオリンのE線を引掛ける金属パーツ=ファインチューナーであるなら
ジュラルミン製のファインチューナーがあれば、ヴァイオリンで最良の響きが
得られるのでは?と考えていたところ、このたびシクサージャパンから
ジュラルミン製のファインチューナー VRA (VN Round adjuster)が発売され
早速試してみました。
VRA 表面
エボニー
VRA 裏面
すると
VRA では
Wittner の総てニッケル製の製品のような倍音の乱れもなく
Wittner の周囲のみ樹脂製の製品のように音がこもることもなく
4弦ともに清明な響きが広がることで、既述の[壺]と[差音]が
さらに感じられやすくなりました。
ただし
DSE や HAYATE☆47 Fantasia ではA2017ジュラルミンが用いられていますが
VRA では強度保持のためより硬質な超超ジュラルミンが用いられている影響からか
あくまで物理的な触感の変化としてではなく、響きから感じる感覚的なものとして
弓の当たりがやや硬質に感じられました。
そこで今度は
Wittner の総てニッケル製の製品と同様の素材を用いた、別のメーカーの製品と
(上段:Wittner の製品で、台座に WITTNER と GERMANY の刻印があります
下段:Wittner ではないメーカーの製品)
Wittner の総てニッケル製の製品とは異なる素材を用いた、別のメーカーの製品を
試してみました。
(上段:Wittner の製品
下段:Wittner ではないメーカーの製品)
すると
銀色=ニッケル
金色=真鍮
黒色=ニッケルを黒く塗装した総ての製品でWittner よりも倍音は乱れないものの
台座:銀色 ネジ:銀色 Wittner よりも音量は増えても、響きに艶がなく
台座:黒色 ネジ:金色 Wittner よりも音量は少ないが、響きに艶と張りがあり
台座:黒色 ネジ:黒色 Wittner よりも音量は増えても、音がざらつきました。
上掲の台座とネジを外して
台座で2種類(銀色 と 黒色)
ネジで3種類(銀色 と 黒色 と 金色)ということで
全体で6種類の組み合わせを総て試す…といっても、既述の評価もそうであるように
パーツを変えたばかりの響きには、前のパーツの響き具合が楽器に残存しているうえ
パーツを変えてしばらくしないと、そのパーツの響きで楽器が鳴ってこないため
全体で6種類の組み合わせをそれぞれ一定期間弾き込んでから評価しました。
特に
VRA については、装着した直後から響きの増加が得られ、それが持続しましたが
今回組み合わせた分数楽器用のファインチューナー(アジャスター)については
『おすすめ?最高?究極!のヴァイオリン肩当て HAYATE☆47 Fantasia』で書いた
HAYATE☆47 Fantasia の使用当初の振動パターンの変化に似たものがあり
装着した直後は従来の振動パターンが減少して、新規の振動パターンだけになり
音量こそ増すものの、響きとしてはやや金属的な鋭い音がしてしまいますが
しばらく弾くと新規の振動パターンが増加して、響きも増してきます。
そうした評価の結果
Wittner の総てニッケル製の製品とは異なる別のメーカーの製品の
台座:銀色 ネジ:金色(台座:ニッケル ネジ:真鍮)の組み合わせが
DSE (Duralumin Sound Enhancer)を使用した場合において
倍音の乱れはなく艶と張りがある音でありながらよく鳴り
つまり
VRA を使用した場合は、4弦ともに清明な響きが広がり
台座:銀色 ネジ:金色にした場合は、4弦ともに艶と張りのある音が増し
いずれの場合も、ヴァイオリン演奏上重要な[壺]と[差音]がより一層
聴取し易くなることがわかりました。
また
VRA が駒~テールピースの間にセッティングするように
今回組み合わせた分数楽器用のファインチューナー(アジャスター)についても
端をテールピースに掛けずに駒~テールピースの間で宙に浮くセッティングのほうが
より一層豊かな響きとなりました。
(なお
VRA は現在も販売中ですが
http://www.sixar-japan.net/VN Round adjuster.html
VRA と比較したファインチューナー(アジャスター)については
組み合わせ過程の製品の一部が既に生産終了なためURL を掲出せず
組み合わせ結果の製品は現時点でまだ組み合わせて購入可能ですが
購入不能になった場合は、確保済みの在庫をレッスンの際に実費でお譲りします)
さらに
既述のようにVRA や組み合わせアジャスターによりそれぞれ響きや音が豊かになり
単音での[壺]や重音での[差音]が認識し易くなりますが
その効果を一層高めてくれるのが
『おすすめ?最高?究極!のヴァイオリン肩当て HAYATE☆47 Fantasia』
で書いたHAYATE☆47 Fantasia です。
(既述のように
現在は、HAYATE☆47 Fantasia はジュラルミンロッドのみが販売されています)
そうしたなか
私の教室には音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンというページもあるように
趣味で習う一般の方から、音大生(音楽大学生)、演奏者(プロ奏者)、
指導者(ヴァイオリンの先生)までもが、そうしたヴァイオリン本来の奏法に基づく
単音の響くポイントの[壺]と、重音の二音による[差音]を学びに来ていて
【注意】
(この記事で記載したパーツについては
これしかないファインチューナーをもたらす驚異のDSE』で書いた
シクサージャパンによるDSE の使用を前提としたものですので
シクサージャパンによるDSE を使用しない場合は結果が異なります)
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カテゴリ: パーツ