ヴァイオリンの魔法 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタと正確な音程の秘密

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 イワモト ヴァイオリン教室では
 「正しい音程」 (正確音程
 「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
 基礎的な演奏技術を大切に指導
 一音いちおん丁寧に
 各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています

イザイ 無伴奏 ヴァイオリン ソナタ 基礎 正確 1/4 音程 微分音 練習 方法 弾き方 バイオリン 教室 レッスン

私の教室には

 音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンというページもあるように、

 趣味で習う一般の方から、音大生(音楽大学生)、演奏者(プロ奏者)、

 指導者(ヴァイオリンの先生)までもが習いに来ています。

そうしたなか

 「ぜひ挑戦してみたいんです」と音楽大学生が言い

 「きちんと習ったことがない」とヴァイオリン先生が言い

 「弾くのが結構難しくて大変」とプロ奏者が言うがありますが

 私はむしろ「基礎の集合体!」と思うそのとは

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタです

と書くと

 「イザイの無伴奏といえば難しい集」ですとか

 「イザイの無伴奏が基礎のはずがない」と言われてしまいそうです

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けれども

 このブログの『イザイ/無伴奏ヴァイオリン ソナタ』でも書いたように

 正統派ヴァイオリニストとして知られるフランク・ペーター・ツィンマーマン

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタを10歳の頃から弾いていて、しかもそれを

 バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータを弾く準備として弾いていた

 と言っていたことからもわかるように

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタは基礎の集合体なのです

そして

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタは基礎の集合体であるがゆえに

 挑戦すべき難のような類ではなくきちんと習うと実力が増すとともに、

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタが基礎の集合体であると理解奏でる時、

 ヴァイオリンの魔法ともいうべき「忘れられている」演奏技術が明らかになり

 透明で透き通る音色の美しい集であることが示されるのです

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ということ

 この「忘れられている」演奏技術について、その事例のひとつを

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタのなかでも比較的演奏されることの多い

 第3番『バラード』から、わかり易い例を示して説明してみたいと思います

それは

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 の箇所なのです

 実際には

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 という楽譜になっていて

 この楽譜の赤丸印で示した記号は

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 集の冒頭に示されている一覧によると

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 1/4音低い音程で演奏するという意味の記号です

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そしてそれは

 『実はほとんどの人が演奏できない!?バルトーク/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ

 の記事中で掲げた

 バルトーク/ヴァイオリン協奏曲第2番の第一楽章のカデンツァに入る前の

 ↑↓赤丸印部分)で示した微分音としての1/4音程

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 バルトーク/無伴奏ヴァイオリン・ソナタの第四楽章で

 ↑↓赤丸印部分)で示した微分音としての1/4音程

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 ということを知る人は少なくないと思います

けれども

 ↑↓(赤丸印部分)で示した微分音としての1/4音程について

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタの譜面では

  ↑ (赤丸上矢印)で示した微分音としての1/4音程

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  ↓(赤丸下矢印)で示した微分音としての1/4音程

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 と記されているということ以前に、そもそも1/4音程というのは何なのか?

 さらには、実際に演奏しようとする時、この1/4音程はどう取るのか?

 ということを知る人はほとんどいないです

えっ?

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタの第3番『バラード』の

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 の場合


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の周波数と


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の周波数を計算し


 それぞれの周波数の数値の差分を1/4にした周波数の数値を計算し

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の周波数から差し引いた周波数で奏でればいい?


でも

 それでは、その周波数を計測しているオシロスコープでも見て弾くのですか?

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えっ?

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 の音は


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において


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というように[ラ]の開放弦と調和する音程よりも


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というように[ソ]の開放弦と調和する音程のほうが


 少し低くなるので、その少し低くなるほうの音程で奏でればいい?

でも

 それでは、その瞬間に開放弦と調和する音程になるように

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ではなく


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というように重音で弾くのですか?


えっ?

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の音の


 1/4低くというのは半音より少なく「ほんの少し低い音程」という意味で

 「ほんの少し低い音程」で弾きさえすればいい?

でも

 「ほんの少し低い音程」という指示ではあるとしても

 「ほんの少し低い音程」というだけでは、厳密に音程を定められないですよね?

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そうではなく

 ヴァイオリン音程はその音が最もよく響くポイントの[](つぼ ツボ)で取る

 ヴァイオリン本来奏法において、その響くポイントの[](つぼ ツボ)は

 単に開放弦との共鳴に留まらない総ての音程で多数存在しているため、ヴァイオリン

 本来奏法に基づけば、1/4音程として示されている微分音も確定できるのです

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そして

 このヴァイオリンでよく響くポイントの[]で音程取るという本来奏法により

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタにおける1/4音程確定できるだけではなく

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタはヴァイオリンの名手による作品であるため

 正しい奏法であればあるほど豊かな響きで奏でられるとともに、

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタはフランコ・ベルギー楽派の作品として

 既述の響くポイントの演奏により、一層透明で透き通る音色となるのです。

ここで

 ヴァイオリンの響くポイントの[](つぼ ツボ)を説明すると、正しい音程

 ある一つの音程での響く状態と響かない状態の響きの凹凸により判断されるため

 普段の練習では、一音いちおん音程の[壺]を狙えるように復習い

 そうした音程が、一音いちおん拍節の[壺]に向かって取れるように復習います。

(「拍節の[壺]」については

 『一流満倍!? 正しい音程で速く弾けるヴァイオリン演奏

 「音程の[壺]」については

 『ヴァイオリンの「弦の寿命」と「正しい音程」“線香花火音感”の正体

 をご覧ください)

その際の

 拍節の[]に向かって正しい音程の響くポイントの[]を狙う有様は、

 木製のおもちゃの空気鉄砲のレバーを引いて、紐のついたコルクの弾が

 銃口の場所に“スポン”と引戻る様子が、まさに拍節の[]に乗るイメージであり

 銃口の位置に“ピタリ”と嵌まる様子が、まさに音程の[]を狙うイメージです

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これにより

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタは

 1/4音程まで指定があっても、既述の[]によりすべての音程が確定でき、

 ヴァイオリンの本来奏法である音程の[]を拍節の[]に乗せて狙う訓練

 行える集という点でも基礎の集合体であるといえ、実際にそのように奏でれば

 透明な響きが得られるため、基礎が正しく習得できているか否かの確認がし易い

 ともいえるのです

一方

 バッハ/無伴奏ヴァイオリン ソナタ&パルティータは

 『大体不適?

  音程の取り方も知らずにバッハ/無伴奏を弾く無謀さの記事で示したように

 目的の音程を[壺]として確定できる複数のなかから選択したり調整したりする

 さらに高度な音程のコントロールが求められる作品なのです。

そうしたことから

 正統派ヴァイオリニストとして知られるフランク・ペーター・ツィンマーマンは

 バッハ/無伴奏ヴァイオリン ソナタ&パルティータを弾く準備として

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタを10歳の頃から弾いていたのです

それゆえ

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタに対して

 「挑戦」「未習」「難」のように感じるということ

 ヴァイオリン音程の取り方に対する基礎が学べていない可能性があり

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタは弾けないけれど

 バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータなら何とか…というのも

 ヴァイオリン音程の取り方に対する基礎知らないことからくる考えなのです

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したがって

 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタを

 ヴァイオリン音程の取り方に対する基礎を学習する前提で学ぶ時

 1/4音程まで確定できることに驚くとともに

 1/4音程に留まらず、総ての音程が透明な響きのなかで確定できるとわかり

 ヴァイオリンは魔法のような楽器だと気づくことができるのです

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どうでしょうか?

 魔法使いのように様々な魔術が使えるようになる指導は私にはできませんが(笑)

 代わりに、ヴァイオリンの魔法ともいうべきあらゆる音程響きで確定できる

 本来奏法習得して、ヴァイオリン本来正しい音程美しい音を朗々と

 響かせてみませんか?

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