ヴァイオリンの運弓(ボーイング)におけるONとOFF

ヴァイオリンの運弓(ボーイング)の技術

デタシェ レガート マルテレ スピッカート などと分類されます。

しかしその技術は、実はひとつの考え方によってまとめられるのです

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ヴァイオリン

 運弓(ボーイング)の技術に関して、デタシェ、レガート、マルテレ、スピッカート

 などという名称とともにその奏法が分類されることがありますが、それらは要するに

 弦と弓のONとOFFの関係であることが、下掲の一覧表によって示されています

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The Artist's Technique of Violin Playing Op.12

by DEMETRIUS CONSTANTINE DOUNIS

そして

 上掲の表で示されていたデタシェ、レガート、マルテレ、スピッカート等について

 運弓技術の根本が違うために、何れかで躓く学習者は気の毒に思うだけでなく

 運弓技術の観点が異なるため、弓毎の違いに蘊蓄を傾ける者も居たりしますが(哂)

 運弓技術が正しく身に付いていれば、奏法や弓の個体差にも瞬時に対応可能です

さらに

 ONとOFFの関係の種類が上掲の表であるとともに、ONの質の向上は

 『ヴァイオリン史上初!圧倒的な響き!これしかないファインチューナーをもたらす

  驚異のDSE』でとりあげた

 下掲の運弓練習によって得られると思うとともに、私は毎日のように下掲の譜面を

 リピートも含めて速度40(小節内に二つある全音符の一つを16個に数える速さが

 速度40)で練習し、より一層豊かなデュナーミクになるように練習し続けています

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あわせて

 その時々で必要と感じる課題を色々練習し続けています。

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ということ

 運弓技術の種類は、既掲の一覧表のONとOFFによって分類されるものの

 運弓技術の実際は、そうした単純なONとOFFによって分類されるだけではなく

 その程度や状況によって更に多様なONとOFFが存在します。

とはいえ

 運弓技術が正しく身に付いていれば、そうした更に多様な状況にも瞬時に対応できる

 ということを実感させられる事例がありました。

それは 

 私が指導している生徒さんにおいて

 私が実際に弾いてみせただけで瞬時に対応できた=指導の正しさを確認できた一方

 私が実際に弾いてみせるまでは「どうしたらいいかわからない」と言っていた点で

 改めてヴァイオリンの運弓の難しさを痛感させられたケースがあり、それが下掲の

 譜例です

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具体的には

 上掲の譜例を取り敢えず正しい音程響きで弾き通せても、それはゆっくりの場合で

 上掲の譜例の指定の速度でスラーで弾くとどうしても運弓が不安定になってしまう

 ということでの生徒さんからの質問だったので、私も最初は「頑張って復習うしか

 ない(笑)」とつい悪い冗談を言ってしまったのです

けれども

 最近ではYouTubeなどで名人の演奏動画を具に確認できるようにはなりましたが、

 それでもわからないということなので、私が説明しながら実際に弾き示すと

 生徒さんは瞬時に問題を解決し弾けるようになりましたが、その時に私の脳裏を

 過ったのは下掲の譜例でした。

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つまり

 両方の譜面は一見すると似ても似つかないものです

 両方の譜面を既掲の運弓(ボーイング)のONとOFFという観点で捉えると

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 の箇所を作者が意図したであろう表現で弾くための運弓技術

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 の箇所を楽譜に指定された速度で安定したスラーで弾き通すための運弓技術

 同じということです

ですから

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 の譜例のほうが一見すると単純に見える=易しいに見える一方で

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 の譜例のほうが一見すると複雑に見える=難しいに見えるかもしれませんが

 そこで求められる運弓技術は同一である、ということ以上に

 その両者に瞬時に対応できるか否かで、運弓技術が正しく身に付いているか否かが

 判明してしまうと言えます。

そして

 前者は何とか弾けても、後者が右手(運弓)の点で指定の速さとスラーで安定して

 きちんと弾けないなら、それは右手(運弓)の技術が正しく身に付いていない

 最悪な場合は、そもそもそれは右手(運弓)の技術に関して根本や観点が間違って

 いる可能性があると言えます。

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ちなみに

 私の教室には音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンというページもあるように

 趣味で習う一般の方から、音大生(音楽大学生)、演奏者(プロ奏者)、

 指導者(ヴァイオリンの先生)までもが習いに来ていますが、残念ながら

 そうした右手(運弓)の技術に関して根本や観点が間違っているケースが少なくなく

 それゆえ右手(運弓)の技術に関しても正しく身に付け直してもらっています

よろしければ、こちらもご覧ください。


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