『ヘンゼルとグレーテル』に想う、ヴァイオリンにおけるそもそも論

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 イワモト ヴァイオリン教室では
 「正しい音程」 (正確音程
 「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
 基礎的な演奏技術を大切に指導
 一音いちおん丁寧に
 各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています

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グリム童話の『ヘンゼルとグレーテル』は

 父親が継母の言いなりになり、貧困の口減らしで木こり‎を使って森の奥に捨てられた

 ヘンゼルとグレーテル兄妹が、最初は白い石を道すがら落として目印にし帰宅するも

 次は石が集められずパンくずを落としたものの鳥たちに食べられ目印を失ったために

 森を彷徨い、お菓子の家を見つけ老婆に招かれるものの実は魔女で、兄妹を食べよう

 とした魔女を退治して、魔女の財宝を手にして家に帰る…というあらすじです

けれども

 童話に正論を振り翳すのは野暮だとしても、魔女を退治して家に帰れるのであれば

 そもそも最初から家に帰ればよかったのに…と思ってしまいます

ところが

 そもそも…ということになると、私が専門にしているヴァイオリン指導演奏では

 そもそも…と言わざるを得ない事例が、あまりにも多く、あまりにも悲惨です

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というように


 開放弦(左指で押さえない状態の弦)を完全5度で調弦

 完全5度の音程の振動の比率が2:3であることから

 3-2 =1は、調弦重音で弾いた2弦の振動の差を意味

 2の半分=1は、調弦重音で弾いた2弦の下の弦の1オクターブ下の音を意味

 2つの開放弦を完全5度に調弦して同時に弾いて

 下の弦の1オクターブ下の音が鳴っていれば

 2つの開放弦が正確に完全5度で調弦できていることになる

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 下の弦の音の1オクターブ下の音として黒い音符の点滅で表示しているのが

 [差音です

そして

  調弦だけではなく

 『『ブレーメンの音楽隊』ヴァイオリンの重音における響きの豊かさ』で例示した

 パガニーニ/24のカプリース(綺想曲)第9番などだけでなく

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 『『裸の王様』にならないために

   ヴァイオリンの重音練習で必ず身につけるべき第三の音とは』で例示したような

 3度、6度、オクターブの重音の音階練習でも

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 [差音]が聴こえることよって、その演奏では[差音]が豊かな響きをもたらし

 [差音]が聴こえることよって、それが正しい重音]の音階練習と言えます。

ですから

 [差音]によってこそ、ヴァイオリンの[重音]の音程の正しさが確認され

 [差音]によって一層、ヴァイオリンの[重音]の響きは豊かになり

 [差音]が聴けるのは、ヴァイオリンで[重音]が美しく弾けていると言えます。

にもかかわらず

 そもそも[差音]による既掲のような調弦でのやり方など知らず習わずわからない

 そもそも[差音]による既掲のような重音音階練習など知らず習わずわからない

 そもそも[差音]でヴァイオリン響きが豊かになるなど知らず習わずわからない

 そもそも[差音]がヴァイオリンで響けば美しい音だなど知らず習わずわからない

 ヴァイオリンの学習者…どころではなく指導者?が、市中には溢れかえっています

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さらに例えば

 

 

の音についても


 その音程を僅かに高くするとよく響き

 

 

(音符の位置を僅かに高くしてイメージを表現しています


 その音程を僅かに低くしてもよく響き

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(音符の位置を僅かに低くしてイメージを表現しています


 2種類の音程が存在すること

 上記のように響くポイントの[](つぼ ツボ)として認識できます。

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(音符の位置を僅かに上下させてイメージを表現しています


また

 そのような2種類の「ド」の音程の認識が正しいこと

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の音を


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というように


 ソの開放弦が共鳴する音程正確に取ったうえで

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重音で弾く場合には


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というように


 既掲の2種類の音程の少し低くした「ド」の音程が調和し

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重音で弾く場合には


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というように


 既掲の2種類の音程の少し高くした「ド」の音程が調和することからも

 確認できます。

そして

 そのような2種類の「ド」の音程の認識が正しいことは、計算上でも確認できます。

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(上掲の計算では

 完全5度 の音程比率が 2:3

 長 3度 の音程比率が 4:5

 完全8度 の音程比率が 1:2

 完全4度 の音程比率が 3:4であることを用いています)

そうした 

 2種類の「ド」の音程のどちらにすべきか、ということや音の場面ばめんで

 選択方法を体系的に指導するのが、本来のヴァイオリンのレッスンだったのです。

ところが

 『音大生(音楽大学生)がレッスンを受けに来る理由

  ヴァイオリン指導における専門性とは?』で書いたように、音楽大学においては

 たとえそれがG大でもT朋でも「なんとかしてきて」や「研究してきて」と言われる

 だけで

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 『『赤ずきん』に学ぶ

  ヴァイオリンの正しい音程の取り方を習うことの大切さ』で書いたように

 単に弾ける人が、生徒として、とにかく自身で復習いまくって卒業するまでの間

 更に弾ける人が、先生として、上手に弾いていた際の四方山話を語るだけ(笑)の

 音楽大学という森で赤ずきんが道草しているような状況に陥ってしまったのです

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そのため

 音楽大学に行く人は、なぁ~んとなく達者に弾けた人だけが入学できて

 音楽大学に行っても、なぁ~んとなく達者に弾ける先生が感性の赴くままに語り

 音楽大学を出た人も、なぁ~んとなく達者に弾いて先生風を吹かせるだけで(笑)

 ヴァイオリンは自ら音程を作らなければいけない作音楽器であるにもかかわらず

 音程の取り方ど学ばず知らずわからず、ただ単に感性の赴くままに弾きまくるため

 文字の書き方も教えない国語の授業など有り得ないのに

 音程の取り方教えないヴァイオリンレッスンだらけになってしまいました。

その結果

 そもそも「ド」の音程を、どのように使い分ける…ということも習わなければ

 そもそも「ド」の音程を、そのように使い分ける…ということも知らなければ

 そもそも「ド」の音程に、既掲の2種類があることさえもわからないような

 ヴァイオリンの学習者…どころではなく指導者?が、市中には溢れかえっています

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しかし更に酷いのは

 ビブラートヴィブラート)は

 お尻の揺れ方を教えるかの如き有様になってしまったということです

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と書くと

 何故いきなり「お尻の揺れ方」などと書いたのかわからないと思いますが、

 それは

 私も師事した鷲見三郎先生門下では大先輩…というよりも大々…先輩に当たる

 渡邉暁雄氏が創設した日本フィルハーモニー交響楽団の二代目のコンサートマスター

 ルイ・グレーラー氏が書かれた『ヴァイオリンはやさしく音楽はむずかしい』という

 例えば、少年時代に会ったハイフェッツに楽器の構え方を意見してしまった話や

 例えば、NBC交響楽団時代のトスカニーニの話や

 例えば、カール・フレッシュとエルマンのヴァイオリンの「音」の話や

 例えば、ワルター指揮コロンビア交響楽団のベートーヴェンの『第九』の話や

 例えば、日本に来た当時のコンクールでの呆れた話などが書かれた本のなかで

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(ペーパーバック)

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 かつてのヴァイオリンの師のお嬢さんが幼かった頃「パパ、ほら見て!私、

 ビブラートできたわ」と急に部屋に入ってきたものの、実はゆれているのは

 お尻だけだった…という話に因んでいます。

私は

 『「エンカ」でも「擦る」でもないビブラート(ヴィブラート)の練習方法』で

 音楽之友社から日本語訳が出版された

 『GOLA VIBRATO for violin』

 (ズデニェク・ゴラ/ヴィブラート教本 ヴァイオリンのための)では

 やわらかくなめらかな腕の脱力(当該書籍訳文のまま)がなくなるので

 ヴァイオリンを習い始めて数か月で練習を始めるべきだと書かれているものの

 初心者では未習得ポジション移動ビブラートとの関連が踏まえられないうえに

 初心者左手が整っていない段階では、正しい音程の取り方を阻害すると書き

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 市中でも一般的にそのように言われています

そして

 例えば既出の

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の音についても


 響くポイントの[](つぼ ツボ)で正しい音程が認識できることを示しましたが

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 ヴァイオリンは総ての音程においてそのように響くポイントで正しい音程を認識でき

 もっとも響くポイントの音程が「Best」 で

 響く範疇で多少上下での音程が「Better」だとすると

 ビブラートというものは音程で「Best」 を起点とし「Better」の範囲で音程が揺れ

 その音程の揺れにより響きの濃淡が生じて、波紋が広がるように音が遠達します。

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にもかかわらず

 そうした響くポイントの](つぼ ツボ正しい音程を認識することなく

 そうしたヴァイオリン本来音程の取り方も習わずに無関係なやり方で音程を取り

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 挙句の果てには

 ヴァイオリン音程の[]を探せないチューナーを使い続けていると

 ヴァイオリン本来音程の取り方ができないばかりか、ヴァイオリン音程の[

 を探し出して正しい音程美しい音奏でるという人が本来している感覚が破壊

 されてしまう…という事実にも気づくことなくチューナー音程取る人も居ます。

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ですから

 そもそも既出の記事で書いた、日本人は「エンカ」ビブラートに陥る云々以前

 そもそもよく響くポイントの]による正しい音程の取り方を知らずにかける

 ビブラートは、響きの濃淡による音の遠達でなく単に音程が揺れているだけで、

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 既述の「ゆれているのはお尻だけだった」という状態と同じでしかないのです

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『ヘンゼルとグレーテル』では

 魔女を退治し財宝を手にして帰るので、帰れるのならそもそも最初から帰れば…とは

 言えない面もあるのかもしれません。

けれども

 ヴァイオリンの場合は、『ヴァイオリンが正しい音程の美しい音で弾ける

 「奥義秘伝」ならぬ「当然至極」な宝物とは?』で書いたように

 ヴァイオリンそれ自体に正しい音程でよく響くポイントの[壺](つぼ ツボ)

 という財宝が眠っているのですから、それを手にするガイドをしてもらえないのなら

 ヴァイオリン習っている意味がありません。

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だからこそ

 私の教室には音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンというページもあるように、

 趣味で習う一般の方だけではなく音大生(音楽大学生)、演奏者(プロ奏者)、

 指導者(ヴァイオリンの先生)までもが音程の取り方を学ぼうと習いに来ています。

そして

 ヴァイオリンにおける財宝のありかや探し方のヒントは既述した通りなので、

 ヴァイオリンの学習者の方々にあっては、その先生の肩書や尤もらしい発言といった

 お菓子の家に惑わされることなくヴァイオリンにおける財宝を手にしてほしいと

 思います

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音程の重要性に関する記事  

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